1. 抱えていた課題(Before)
経理担当者の相次ぐ離脱で、「機能停止」の危機に直面
1980年の設立以来、地域福祉の先駆者として11の事業を展開し、約200名の職員を抱える同法人。 組織の根幹を支える経理部門が2025年、突如として存続の危機に直面しました。
実務の柱であった職員2名が、産休と退職により相次いで離脱。 「法人の財布を守る実務担当者が一気にいなくなるという、まさに『消失』と言っても過言ではない事態でした」と、 事務局長兼総務課長の新谷まどか氏は当時を振り返ります。 特定の個人だけが業務を把握している「属人化」のリスクを、最悪の形で痛感した瞬間でした。
なぜ、一般的な「採用」や「他社サービス」ではダメだったのか?
「公益法人会計」の壁
一般企業とはルールも勘定科目も大きく異なるため、未経験者を採用できても、一人前に育て上げるには膨大な時間と教育コストがかかります。 「経理が止まれば全事業が止まる」という強い焦りの中、即戦力の確保は至難の業でした。
地元の会計事務所
メインはあくまで「月数回の監査・指導」。 同法人が本当に必要としていた「日々の仕訳入力など、手を動かす実務そのもの」の補填にはなりませんでした。
大手BPO(業務委託)業者
「半年から1年かけて業務フローを徹底的に再構築し、パッケージ化してから移管する」という提案で、 即戦力を求める同法人のスピード感とは大きな乖離がありました。
2. 全国公益法人協会を選んだ理由
共通言語で話せる「専門性」と、今のやり方を尊重する「柔軟性」
最終的な決め手は、公益法人会計に対する専門性だったと、新谷氏は語ります。
「一般的な代行サービスだと、私たちの『給食材料費』や『事業費の按分』といった独特な勘定科目を説明するだけで一苦労です。 その点、全国公益法人協会さんはルールを説明する必要すらなく、最初から共通言語で話ができる安心感がありました。」
新谷氏
実務面での決め手を語るのは、総務課主任の蒔田かな子氏です。
「BPO業者は『システムを入れ替えて、我々のフローに合わせてください』というスタンスでしたが、 全国公益法人協会さんは『今お使いのシステムをそのまま使い、まずはできるところから』と言ってくださいました。 現場の負担を最小限に抑えつつ、すぐに実務を任せられる。 『伴走してくれるパートナー』だと直感しました。」
蒔田氏
3. 導入の効果と現在の運用(After)
コスト最適化だけでなく、属人化しない「強固な経理基盤」へ
現在は、同法人が用意したPCを使用し、セキュリティが担保された環境でリモート作業を行っています。
効果 01
正職員1人を採用・育成するよりリーズナブル
「正職員を一人採用し、社会保険料や福利厚生費、教育にかかる膨大な時間コストを考慮すると、 代行サービスの料金は遥かにリーズナブルで、かつ確実です。 最初から公益法人会計を知っている方が担当してくれるため、教育の手間もかかりません。」
新谷氏
効果 02
「隣のデスクにいるような」スピード感
「些細な疑問点もチャットですぐに相談できますし、作業の進捗もリアルタイムで把握できます。 物理的な距離はあっても、感覚としては『隣のデスクに経理担当者が座っている』ような安心感があります。」
蒔田氏
効果 03
副産物としての「業務の可視化」
「外部に実務を委託するために、これまで『なんとなく』引き継がれてきた曖昧な処理ルールを言語化し、整理しました。 このプロセス自体が徹底的な『業務の棚卸し』となり、特定の個人に依存しない強固な経理基盤を作るきっかけとなりました。 モヤがかかっていた部分が晴れたような感覚です。」
蒔田氏
4. 検討中の法人様へのメッセージ
最後に、同じ課題を抱える法人へのメッセージを新谷氏に求めると、こんな言葉が返ってきました。
「『経理は法人の内部で完結すべき』という固定観念を一度外してみることをお勧めします。 特に専門性が高く、人手不足が深刻な今の時代、外部の専門家とタッグを組むことは、 法人の事業継続性を守るための『賢い選択』の一つだと思います。 まずは相談してみることで、自組織の業務を客観的に見直す素晴らしい機会になるはずです。」